どうもぼぶです、先週の木曜日にカウゲートにあるパブOX184で行われたNatural Selection Beerの新作のローンチパーティー(お披露目会)に参加してきました。
Natural Selection Beerとは
Natural Selection Beerとは、僕が通っているHeriot-Watt大学のBrewing & Distillingのマスターコースの学生4人とエディンバラの醸造所Stewert Brewingが共同で行ってる企画で毎年の夏に彼らが試行錯誤した製品を実際に発売し市場に流通させるというものです。この試みも既に7年目に突入しているようでエディンバラ在住のビール好きは夏の風物詩と毎年楽しみにしているそうです。企画、制作、流通の流れを一年を通して実際に学べるというとても面白い企画なのでもし自分がマスターに進むことがあれば是非参加してみたいですね。
その名もCommon Ancestor
会場入りして最初にチケットとトークンを引き換えて、二階に上がりスタッフにトークンを渡して新作ビールのパイントを一杯
ビールの名前はCommonAncestor、スタイルはカリフォルニアコモンというアメリカンラガーです。色はアンバーで、こちらはハンドポンプ式でいただいたので発泡はマイルドです。味のほうはモルトとシトラス系ホップのバランスがよくフルーティーでボディはさほど強くないのでガブガブ飲めます。ホップ以外にジンの香りつけに使われるジュニパー(セイヨウネズ)も使われておりこれが後味のすっきりさを出していると思います。
一人で来ていたので孤独にビールと向き合っていたら近くのおじさんが空気をさっして話かけてくれ地元の醸造所情報や次のビアフェスの情報を教えてくれました。ビール談義が周りでも盛り上がってきたところ著名なビアライターであるRoger Prots氏が登場
ロジャー氏はカリフォルニアコモンの成立の話しのとても分かりやすく話してくれました。現在のカリフォルニアコモンというスタイルの原型はアメリカの醸造所のAnchor Brewing Co.のAnchorSteamにあり、厳密にいうとアンカー社の前身の醸造所ですが、19世紀のゴールドラッシュの時代に登場しました。当時のカリフォルニアはラガービールを発酵させるための冷蔵庫が発達していなく醸造士はラガー酵母を常温発酵させるという特殊な方法でビールをつくりました。この製法では、樽内で大量の炭酸ガスが発生し開栓するときにまるで蒸気がにげるような音(圧力鍋を開くときのような)音がするのでスチームビアと呼ばれるようになったそうです。スチームビアという名は現在、アンカー社が商標登録をしているので他の醸造所の同じ製法のビールはカリフォルニアコモンと呼ばれることになりました。ロジャー氏の話しは面白く彼のビール愛も垣間見えて楽しかったです、いやービールって奥が深い!!
試作品をみんなでシェア
ロジャー氏の話しのあとはNatural Selection BeerがCommon Ancestorが出来上がるまでに試作したビールの試飲会があり会場の人は我先にと特設ブースに殺到です。
たくさんの人がいたのですべての試作品を飲めなかったのですが、試作品は約12種類ほどがありジュニパーのほかにチリやジンジャー、ローズマリーを加えたものがあり、配合の違いでどの試作品も一癖ある仕上がり、中には中世のビールを意識したいっさいホップを使ってないビールもありました。
試作品なだけあって美味しいとは言えないものもありましたがこういう試行錯誤があってこそ美味しいビールができるんだと再確認。
こちらは限定のカスクエイジドバージョンのCommon Ancestor、木樽で熟成され風味はパンチが効いています。美味しいですが一杯で酔いが回るほどアルコール度数が高いです。
抽選会で大当たり
みんなでわいわいビール談義していると抽選会用のくじを売りはじめたので僕も便乗して£10で6枚分のくじを買いました。パーティーのチケットが£12だったのですがロジャー氏の講演、ビールのパイント、試飲ビールと盛りだくさんの内容なので半ばチャリティーのつもりでかったくじでしたがなんと、、、
Edinburgh Gin Distilleryの見学ツアーのペアチケットが当たってしまいました!!
普段あまり運がないほうなのに、これは見学ツアーのブログを書きなさいというビールの神様のお達し?ありがとうございます‼神様!ご先祖様‼ ←Ancestorだけに(笑)
お土産に特性パイントグラスももらって千鳥足ながら無事、帰路につきました。
ただパブでビールを飲むのも楽しいですがこういうお披露目パーティーでしか味わえない面白さや人とのつながりがあるので今後も参加して行きたいと思える一夜でした!
では。